認定こども園 整備へ 対馬市予算案 幼稚園ない中対馬

 長崎県対馬市は22日、25日開会予定の定例市議会に提案する総額307億8800万円の2021年度一般会計当初予算案など30件を発表した。市内人口が昨年初めて3万人を割り込んだことを受け、これまで幼稚園の無かった中対馬地区(峰町、豊玉町)内に幼稚園と保育所の機能を併せ持つ「認定こども園」を整備する子育て支援策などを新たに盛り込んだ。
 同市によると、対馬の人口は1960年のピーク時に7万人近かったが、島内の旧6町が合併し対馬市となった2004年3月末時点で約4万人となり、昨年3月末時点で2万9976人と初めて3万人を下回った。先月末時点では2万9405人と、同時点より571人少なくなっている。
 新規事業の「(仮称)豊玉認定こども園整備事業」では、豊玉町で23年度の開設を目指し、当初予算案に調査・設計委託料として計3740万円を確保した。着工は22年度からの予定。また「子育て援助活動支援事業」では、島内のベビーシッターらと子育て中の親らとのマッチングを図る「ファミリーサポートセンター」とそのサテライト拠点計3カ所を21年度中に上対馬、中対馬、下対馬の各地区に1カ所ずつ設置するための委託料として516万円を計上している。
 一般会計当初予算額は、市長選後に肉付けした昨年6月補正(当初予算は骨格編成)と比較して9.5%減。コロナ禍のため市税歳入は同比5.4%減の約27億4400万円となった。
 一方、市議会議会運営委員会は22日、定例会の会期を25日から3月16日までの20日間と申し合わせた。

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