「ふるさと平和学習」盛り込む 雲仙市予算案 規模は過去最大

 長崎県雲仙市は22日、25日開会予定の定例市議会に提出する2021年度一般会計当初予算案など52件を発表した。一般会計の総額は317億7千万円(前年度比3.6%増)で、市立小中校全校で地元の戦争遺構を教材として活用する「ふるさと平和学習」推進事業費などを盛り込んだ。
 予算規模は過去最大で、旅館・ホテルの耐震化や22年春供用を目指す小浜体育館建設費などが予算増加の要因。建設事業費が歳出全体の21.3%に当たる67億4100万円を占める。歳入のうち市税は新型コロナ感染拡大などの影響で、前年度比16.8%減の31億8900万円を見込み、減債基金など38億5200万円を繰り入れる。
 ふるさと平和学習は小学6年生と中学生を対象に、地元の戦争遺構や当時の新聞記事を基に教材を作り授業を実施する計画。
 本年度一般会計を総額3億1300万円減額する補正予算案も発表。補正後の予算額は390億5千万円(前年度比29.1%増)。

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