南島原でワカメ漁最盛期 ミネラルやカルシウム豊富

大きな釜でワカメを湯通しする白倉明洋さん=南島原市、大江漁港

 長崎県南島原市南有馬町の大江漁港で、春の風物詩、養殖ワカメ漁が最盛期を迎えている。潮の流れが速い有明海で育ったワカメは歯応えがあり、ミネラルやカルシウムが豊富に含まれているという。
 晴天に恵まれた23日、浜辺の作業場では漁師の白倉鉄廣さん(66)、長男明洋さん(36)家族ら10人が総出で作業。午前5時に出港し、約50~300メートル離れた養殖場で収穫。岸壁に水揚げしたワカメは先端部分の色が変わった赤葉とメカブに切り分けられた。明洋さんが大釜で湯通しすると、茶褐色から緑色に変色。周辺には白い湯気が立ち上がり、磯の香りを漂わせていた。
 白倉さんは4月までのシーズン中に約20トンの水揚げを見込んでいる。「昨年の晩秋は気温も水温も高かったため、チヌやバリなど魚の食害に悩まされたが、生育はまずまず。みそ汁はもちろん、海草サラダやうどんに入れても美味」と話していた。

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