神奈川・大磯産のブランド米が焼酎に 地元酒店で限定販売

大磯産米を原料とする焼酎「はるみ」をPRする地元農家ら=大磯町大磯

 大磯町商工会が、地元産のブランド米「はるみ」を使用した焼酎を開発し、販売を始めた。地域活性化に向けて同商工会が取り組む「大磯産業プロジェクト」の第3弾。同商工会商業部会の芦川博昭部会長は「良い米を使っているので、米本来のおいしさを楽しんでほしい」とPRする。

 焼酎「はるみ」は、3年前に食味ランキングで最高評価の特Aに選ばれた湘南生まれのブランド米はるみを使用。甘みが強く、ふくよかな香りが特徴という。これまでも商品開発に協力してもらった大分県の酒蔵と再び手を組み、アルコール度数25度(価格1980円)と、より米の風味を味わえるという42度の原酒(同3300円)の2種類を製造した。

 同部会は2019年から、農業振興や産業活性化に向けて地元産米を使った酒の商品化に着手。「キヌヒカリ」を原料とする甘酒などを開発しているが、はるみを使用するのは初めてという。

 酒蔵の担当者は「酒の製造には安い米を使うことが多い。これほど評価の高い米で造ったことはないので、少しも無駄にしてはいけないという緊張感があった」と冗談を交えながらも、「おいしい酒ができた」と胸を張る。

 同部会は、町内在住のイラストレーターに依頼してラベルをデザイン。さらに地元のバーテンダーの協力も得て、この焼酎をベースにしたカクテルの開発を進めている。芦川部会長は「県西部でおいしい米を作っていることを県全体に発信したい。地域の力を結集し、町を活気づけられれば」と話している。

 芦川酒店(同町)で販売し、町内の別の酒類販売店でも取り扱う予定。販売数は限定で25度762本、42度186本。問い合わせは、同酒店電話0463(61)0411。

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