エンゼルス・大谷が早くも97マイル 「1回目にしては良かった」

日本時間2月25日、エンゼルスの大谷翔平が実戦形式の打撃練習に初登板。ルイス・レンヒーフォとジャレッド・ウォルシュを相手に投球し、最速97マイル(約156キロ)の速球で順調な調整ぶりをアピールした。「スタットキャスト」のデータによると、昨季は2度の登板で投げた全80球のうち、97マイルに達したボールは1球しかなかったため、完全復活に向けて期待の持てる初登板になったと言えそうだ。

ジョー・マドン監督は大谷がオフシーズンの投球練習で90マイル中盤のボールを投げていたことを明らかにし、キャンプイン後の最初のブルペンでの投球練習でも90マイル以上のボールを投げたことが報じられていたが、完全復活に向けた調整は順調に進んでいるようだ。

大谷は「速球はある程度、ゾーン内に収まっていた。細かいコースだったりはこれから、もうちょっとやる必要があるかなと思う。1回目にしては良かったかなと思う」と手応えを口にした。

また、「メカニクスにもいくつか変わったところがある」と投球フォームに微調整を加えていることも明らかにした。しかし、「一番大きいのは去年に比べて肘の状態がはるかに良いことだと思う」と語っており、2018年10月に受けたトミー・ジョン手術から丸2年以上が経過し、ようやく完全復活に向けた道筋が見え始めてきたのかもしれない。

大谷のコンディションは100%の状態に戻っていると言われており、エンゼルスは先発投手兼指名打者として二刀流に再挑戦させる方針だ。キャンプでも投手としての調整と並行して打者としての練習も行っており、日本時間2月24日には打者として実戦形式の打撃練習に参加。アーロン・スレガース、カイル・ケラー、ベン・ローウェン、ブレンダン・マカリーと対戦し、快音を響かせた。

チームに欠けている絶対的エースとなれるポテンシャルを秘めているだけに、大谷の二刀流の成否はそのままチームの浮沈に直結する可能性が高い。チームのカギを握る存在として、メジャー4年目の今季こそ投打にわたる大活躍が期待される。

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