「慰安婦は売春婦」ハーバード大教授の論文が大波紋 韓国内では人格攻撃的な報道も

平昌五輪の会場近くに設置された慰安婦像

韓国の崔鍾文(チェ・ジョンムン)第2外務次官は23日、国連人権理事会でビデオ演説し、元従軍慰安婦問題について「普遍的な人権問題として取り組まなければならない。紛争下でのこうした深刻な人権侵害の再発は防がなければならない」と訴えた。

加藤勝信官房長官は24日の記者会見で、「慰安婦問題の最終的かつ不可逆的な解決を確認した2015年の日韓合意に照らし、発言は全く受け入れられない」と不快感を示した。

現在、韓国では慰安婦問題が大騒動になっている。

「慰安婦は売春婦であり性奴隷ではない」とするハーバード大学ロースクールのジョン・マーク・ラムザイヤー教授の論文が先月末、学術誌「インターナショナル・レビュー・オブ・ロー・アンド・エコノミクス」のウェブサイトに掲載され、韓国で大波紋を起こしているのだ。韓国の市民団体は論文の撤回を求め、同大近くに慰安婦像を設置するプランも浮上。

もともと慰安婦問題は日韓の問題だったが、今回の国連人権理事会のように、韓国はそれを普遍的な人権問題に拡大すべく、積極的に海外のマスコミ、人権団体、教育機関にアピールしてきた。世界中に慰安婦像が増殖するのもその流れの延長にあるだろう。

韓国事情に詳しい文筆人の但馬オサム氏はこう語る。

「ラムザイヤー教授の論文は、韓国の対外反日広報のカウンターと彼らの目には映ったようです。また、韓国人は権威主義的な傾向を強く持ちます。ハーバード大学といえば、世界最高峰に位置する大学のひとつ。その権威ある大学の教授が、慰安婦=性奴隷説を真っ向否定したことは、反日韓国人にとってはショック極まりないことのようでした」

そのため、韓国内はハチの巣をつついたような大騒ぎになっている。

但馬氏は「とはいえ、論文を正面から論破することもできず、韓国留学生や韓国人教授、あるいは親韓派の学者を使った、ラムザイヤー教授のボイコットや排斥運動です。韓国内ではラムザイヤー教授の人格攻撃的な報道が横行しています」と指摘している。

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