新日本プロレスマットを支配する「ユナイテッド・エンパイア」のグレート―O―カーンの独占インタビューにまたしても成功した。28日の大阪城ホール大会でNEVER無差別級王者・棚橋弘至(44)への挑戦を控える身ながら、早くも王座奪取を確信。愚民どもよ、真の王となる余の声を聞くがいい――。
――親のコネを使った高額接待が実り、王座戦がすんなり決定した
オーカーン(以下・余)君のような勘のいいガキは嫌いだよ。バレては仕方ない、処されてもらう。貴様は知りすぎた…ってオイ! 毎回毎回、誰と勘違いしておんのじゃ! むしろ余が新日本の接待を受ける立場じゃろがい。まあ元英雄(棚橋)は駄々が通らず残念じゃったの。成り上がり系ライトノベルで学んだが、英雄とは帝国のような大きな組織にとっては都合のいい捨て駒でしかないのじゃ。是非もなし。
――無礼をお許しください。ともあれキャリア初のシングル王座戦だ
余 か、勘違いするでないぞ、別にベルトになんか興味ないんじゃからね! たまたま棚橋がベルトを持っていたから、ついでに首級代わりにもらうだけ。王座戦どうこうより、どう棚橋をいたぶるか、蹂躙(じゅうりん)するかじゃな。
――棚橋の付け人・辻陽太(27)を帝国に勧誘するなど陽動作戦も
余 ここで初代付け人のO殿の言葉を紹介しよう。「いつも自撮りばっかして弟子を辱めたり、人が食べてるものを、よだれ垂らしながら見てきたり、とにかくひどい師でした」。この悪逆非道ぶり…辻もいずれ必ず裏切るであろうな。棚橋はベルトも弟子も全て失う運命だと断言しておく。
――棚橋の王者像にも異を唱えている
余 NEVERは復活の手段と言っておったくせに、結局IWGPに行かんのじゃろ? 他にも「ベルトを俺色に染める」とか、発言がコロコロ変わりすぎではないか? 短期間で心情が簡単に変わるのは貴様に心情がないからじゃ。思いつきのマニフェストが得意なようじゃな。それはもう草を超えて森を超える政治家になれるぞい。
――ベルト奪取後のビジョンは
余 よく語られる「ベルトの価値を高める」や「王者として団体を引っ張る」とか、そんなのは下々のレスラーに任せる。余は「グレート―O―カーンが新日本プロレスにいる」ことの価値を高めるのみ。こいつ嫌いだから負けるところを見てみたいでも、何でもいいから余を起点にプロレスをもっと見させることである。
――なんと崇高な…
余 余は棚橋と違う。まっすぐ自分の言葉は曲げねぇ、それが余の覇道だってばよ。誓ったんだよ…絶対にマニフェストは守るって…。
――…誓い…だと…? 誰にだ
余 誰でもねぇよ…。―ただ余の―…魂にだ!!
――まさに王にふさわしい器。「NEW JAPAN CUP(NJC)」(3月5日、後楽園で開幕)も高みの見物ですな
余 愚か者! 余が戦いを前に引くとでも思うておるのか! 余の目的は全レスラーの処刑。王者として出陣し、NJCをも支配してみせるわ。
――無礼をお許しください。大阪城決戦はあくまで通過点であると
余 本来は反則やセコンド介入も辞さず、蹂躙するだけのつもりだったのだが…。舞元啓介のクソ野郎が、棚橋と鷹木信悟の試合(1月30日、名古屋)を今年のベストバウトと抜かしおったのは別にどうでもよいが、北小路ヒスイ姫が棚橋のファンと申し上げており、これには少し嫉妬しちゃった。ゆえに反逆者どもを納得させる戦いをした上でベルトを献上させるのも一興かと考えておる。いずれにせよ余の勝利は揺るぎないがな。今のうちに、ひれ伏せ! 愚民どもっ!