カージナルス・カーペンター「ベンチ要員になるつもりはない」

ロッキーズとのトレードでノーラン・アレナードの獲得に成功したカージナルス。その影響を最も受けるとみられているのが三塁のポジションから弾き出されることになるマット・カーペンターだ。ナ・リーグで今季もDH制が採用される可能性は低く、カーペンターはベンチ要員の1人としてのシーズン開幕が濃厚だが、「僕がベンチ要員になるかどうかはまだわからない。(開幕までに)多くの時間が残されているからね」と控えに甘んじるつもりはない。

二塁手としてメジャー定着を果たし、三塁を経て一塁へ移ったカーペンターだが、2019年にポール・ゴールドシュミットが移籍してきたため、三塁へ復帰。しかし、それと時を同じくして打撃成績が悪化し始め、昨季は50試合で打率.186、4本塁打、24打点、OPS.640というメジャー定着後最悪の成績に終わった。

コルテン・ウォンがブリュワーズへ移籍して二塁のポジションが空いたものの、ここにはメジャー3年目のトミー・エドマンが固定される見込み。一塁にゴールドシュミット、三塁にはアレナードがいるため、カーペンターには守るポジションがないという状況だ。

しかし、カーペンターは控えに甘んじるつもりはなく、キャンプでは二塁の守備練習にも取り組んでいる。エドマンは外野の守備練習も引き続き行っており、両者とも打撃好調という状況になれば、二塁にカーペンターが入り、エドマンが外野に回るという布陣も考えられる。

カーペンターがアレナードの加入をポジティブに捉えていることもチームにとっては好材料だろう。「(アレナードの加入で)僕たちのチームははるかに良くなったし、そのチームの一員でいられるのは嬉しいよ」とカーペンター。「ノーランとはトレードの話が出る前から友人だったし、トレードが決まる前からテキストメッセージをやり取りしていたんだ」と友人の加入を歓迎している。

アレナードが加入したとはいえ、打線の得点力に不安を残すカージナルス。カーペンターが多くの出場機会を確保できるくらいの好成績を残すことができれば、チームの課題は一気に解決されることになりそうだ。

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