厚木市七沢の市立玉川小学校で25日、凧(たこ)揚げ大会が開かれ、セミをかたどった地域に伝わる「せんみ凧(たこ)」が大空を舞った。
せんみ凧は幅87センチ、長さ33センチのしっぽのない凧で、卒業制作として6年生児童28人が手作りした。同小では恒例の行事で、地元のせんみ凧保存会(前場政行会長、16人)が作り方を指導した。
昨年10月に地域で刈り取ったマダケを、保存会メンバーが細く割って竹ひごを製作。この竹ひごで胴体や羽の形を作り、紙を張っていく。コロナ禍の中、児童も保存会メンバーも、マスクやフェースガードを装着して作業に当たった。「子どもたちの表情が分かりにくく、伝えるのに苦労した」と前場会長。それでも計10回、指導を重ねて完成した。
25日は天候に恵まれたが風は弱め。校庭に出た児童は、風を捉えようと校庭を走りながら、凧を揚げた。高く揚げた三浦優陽菜(ゆひな)さんは「あまり走らない方が良く揚がったが、意外に難しい」などと話した。