阪神ドラ1・佐藤輝に大物の片りん 他球団も警戒「狭い神宮なら30本打つ」

開幕クリーンアップの可能性も出てきた

心技体、すべて揃ったマイペース男だ。

阪神のドラフト1位新人・佐藤輝明内野手(21=近大)が28日のヤクルトとの練習試合(浦添)に「3番・左翼」で先発出場し、1安打1打点1四球。春季キャンプ最後の実戦でも結果を残し「まだ(開幕まで)時間はあるので、しっかり調整してアピールしていきたい。自分のスイングはできている。しっかり強く振って自分の持ち味を貫きたい」と表情を崩すことなく語った。

今キャンプ中の実戦では主に3番で出場しており、開幕からクリーンアップを託される可能性も高まってきた。当然ながらライバル球団の警戒レベルも日に日に上昇している。この日対戦したヤクルトの関係者は「打席に入る時の風格といい、マイペースな練習態度といい、佐藤はチーム最年長野手みたいな雰囲気をすでに漂わせている。キャンプの第1クールでマシン打撃をしているところを見たが、練習を中断して自らマシンに歩み寄って投球間隔を緩めに調整しているような場面があった。並の新人にできることじゃない(笑い)。大物だね。間違いなくプロ向きの性格」とした上でこう続けた。

「今はデータ取集のため各球団から〝打たせてもらっている〟側面もあるだろう。だけど、公式戦でも間違いなく打率2割8分、25本塁打程度の数字は残すだろうね。(狭い神宮球場が本拠地の)ウチなら30発は打つだろう。打順も新人だからといって6、7番に置く必要はない。彼のような物怖じしないタイプなら今のまま3番で起用しても大丈夫。報道過多で何かと雑音の多い阪神のような環境も、佐藤なら問題ないだろう」

身上とする規格外のパワーに加え、打撃技術の高さもすでに証明済み。その上、ハートまでプロ向きとあれば鬼に金棒だ。スーパールーキーの公式戦デビューが早くも待ち遠しい。

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