日本列島ゆるゆる古墳ハント(17)眺めの良い古墳で感じるロマン!長野県千曲市「森将軍塚古墳」

「旅チャンネル」の企画で世界一周を2回経験した、古墳を愛するイラストレーター・マンガ家の水谷さるころが、これまで訪れた日本各地の古墳の魅力を紹介します。今回は、長野県千曲市の「森将軍塚古墳」です。

森将軍塚古墳は、長野県の千曲市にある埴科古墳群の中で最も大きな前方後円墳です。墳丘長約100mで築造年代は4世紀末とされています。墳丘は曲がった尾根の上に作られたため、前方後円墳の後円部が楕円になり、曲がっています。

古墳全体が「く」の字に曲がっていて、古墳の形だけ見たときは「無理してそんなところに古墳を作らなくても・・・」という気持ちだったのですが、行ってみてよくわかりました。ものすごく展望のよいところなのです!

森将軍塚古墳の上に立ち、山の下を見下ろすと・・・「吾こそがここに暮らす民の長である」という気持ちがしたんだろうなあ・・・と思ってしまいました。

自分の統べる領地を眺めて永久の眠りにつく・・・という首長のロマンは、古代人も現代人も同じなんだろうなと思いました。そんなことを思って古墳からの展望を眺めていたら、なんと虹が架かっていました!きっと古代の首長も、ここから虹を見たかもしれないと思うとロマンを感じました。

そんな森将軍塚古墳は直接車で行くことはできません。まず麓にある森将軍塚古墳館へ行きます。そこから古墳見学バスに乗って行く場合は3分ほど。こちらは徒歩でも登ることができますが、徒歩だと20分ほどかかります。遊歩道が整備されていますが、基本は上りです。我が家は幼児連れなのでバスを選択しました。

料金は片道300円、往復500円です。古墳館の観覧料は大人300円で、セットの場合は700円です。

我々がバスで登っている間、徒歩コースを歩いて上っているカップルがいたので「なんというマニアックなデートコース!」と感動してしまいました。でも、古墳の上からの展望は素敵なのでよいスポットだと思いました。

古墳館の中には発掘品はもちろん、巨大な竪穴式石室の実物大精密模型があります。そして、おみやげ用の円筒埴輪を販売していたので・・・つい買ってしまいました。穴が開いているので、中に瓶を入れてたまに花を飾っています・・・!

森将軍塚古墳

住所:長野県千曲市大字森字大穴山

[All Photos by Mizutani salucoro]

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