南野に追い風 怪物ハーランドがリバプール移籍なら親友コンビ復活も

南野拓実(ロイター)

イングランド・プレミアリーグのサウサンプトンに所属する日本代表MF南野拓実(26=)に“追い風”が吹いてきた。ドイツ1部ドルトムントのノルウェー代表FWエーリングブラウト・ハーランド(20)に、南野の保有元であるリバプール入りが急浮上。オーストリア1部ザルツブルクでチームメートだったストライカーとのコンビ復活が実現すれば、どんなメリットが生まれるのか――。

欧州各国のビッグクラブが入り乱れて争奪戦が展開されているハーランドを巡って新たな動きが出てきた。英放送局「スカイスポーツ」は「ハーランドは、リバプールとユルゲン・クロップ監督(53)のためにプレーするため、プレミアリーグ移籍に興味を持っている」と報じた。

今夏の移籍市場で目玉となっているストライカーは、これまでスペイン1部レアル・マドリードや、イングランドのライバルで豊富な資金力を誇るチェルシーなどが優勢とみられていた。しかし、ここへきてリバプール入りに大きく傾きかけている状況。実際に加入するとなれば、大きな“恩恵”を受けるのは南野だ。

南野はハーランドと2019年の1年間ザルツブルクで共闘し、相性は抜群だった。南野はハーランドの長身を生かしたパスを巧みに使い、独特な抜け出しのタイミングにもピタリと合わせていた。一方のハーランドも南野のスピードを生かしたポストプレーを見せるなど名コンビぶりを発揮。同年10月の欧州チャンピオンズリーグ(CL)のリバプール戦では南野が1得点1アシストと大活躍したが、そのアシストは盟友のゴールを演出したものだった。

2人はピッチ外でも親交が深く、南野が昨年12月にプレミア初ゴールをマークした際には英紙「ミラー」が「ハーランドが南野を祝福するために連絡を取った」と報じるなど仲の良さはよく知られるところだ。

リバプールは、ハーランド獲得となれば300億円以上とみられる獲得資金が必要となるため、主力選手を含め複数選手の売却が確実。南野もスペイン1部セビリアのアルゼンチン代表FWルーカス・オカンポス(26)との“トレード”が浮上したように放出の可能性はあるが、ハーランドとの相性を加味されて来季もリバプールでプレーすれば、出場機会増を期待できる。さらに新戦力がチームに順応するためのサポート役としても存在感を発揮する場面もありそうだ。

果たして“怪物”と称される若きストライカーは今オフ、どのクラブを選択するのか。その行方は南野の将来も大きく左右しそうだ。

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