ダルビッシュ OP戦初登板2回4K無失点「今までのキャリアで今が一番いい」

ダルビッシュ(ロイター=USA TODAY)

パドレスのダルビッシュ有投手(34)は7日(日本時間8日)にアリゾナ州ピオリアで行われたロイヤルズ戦でオープン戦初登板し、2回を打者7人に28球投げ、1安打無失点4三振とほぼ完璧だった。速球はコンスタントに95~96マイル(約153~154キロ)を計測し、変化球の切れも鋭かった。チームは3―4で逆転負けした。

貫禄のパフォーマンスだった。パドレスのユニホームを着て初めての実戦。初回は先頭のメリーフィールドをフルカウントから6球目の84マイル(約135キロ)の縦スラで空振り三振。続くベニンテンディには1ボール2ストライクから96マイルの内角高め速球でバットを振らせた。3番モンデシーにはカウント1―2から内角に甘く入ったナックルカーブを右前打されたが、4番ソレアをカウント1―2から外角スプリットで見逃し三振を奪った。

2回は先頭オハーンを初球で遊飛、テーラーを5球目で遊ゴロと簡単に二死を取った。7番マクブルーブはカウント1―2と追い込んでから外角高め96マイルの速球で空振り三振に仕留めた。試合を中継したFOXスポーツのリポーターで元メジャー投手のボブ・スキャンラン氏は「パドレスでのデビューはグレートだった。速球がすごく生きていて、すべての球のコマンドも素晴らしかった。何も言うことはない」と自身のツイッターで絶賛した。

登板後にオンライン会見に応じ、「周りのことを気にせずに自分のペースで投げられたと思います。今日は(速球に)伸びがあった感じでしたが、バッターのアプローチが僕の場合、変化球が頭にあるので、より真っすぐが効くのかなと思います」と振り返った。

球団アドバイザーを務める野茂英雄氏から伝授されたスプリットを含め7種類の球を投げたという。「スプリットは試合の中でいい球もありましたし、ちょっとずつ上達しているかな」と評価した。

現在の状態に関しては「いままでのキャリアの中ではたぶん今が一番いいんじゃないですか。まだ1試合目なのでこれからまだ良くない先発とかも出てくるでしょうから、今日はとりあえず試合に投げられたことがホッとしている感じです」とひと安心している。

新天地でワールドシリーズ制覇を目指すメジャー10年目。まずは好スタートを切った。

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