韓国“セクハラ問題”ショートトラック選手が中国帰化で両国バトルへ

平昌五輪でスピードスケート・ショートトラックの会場となった江陵アイスアリーナ

2018年平昌五輪スピードスケート・ショートトラック男子1500メートル金メダリストで“セクハラ問題”を起こした林孝俊(23=韓国)が、中国に国籍変更することになり、両国で物議をかもしている。

林は19年、練習中に男性選手のズボンを脱がせたとして、大韓スケート競技連盟から1年間の競技会出場停止処分を受けた。在宅起訴され、一審は罰金300万ウォン(日本円約26万円)の有罪判決を受けたが、二審は無罪。しかし検察はこれを不服として上告している。複数の韓国メディアによれば、韓国では22年北京五輪出場が難しくなった林が中国からの誘いを受け、国籍変更を決意。中国代表で五輪連覇を目指すことになった。

中国ショートトラック代表は、平昌五輪で韓国代表を率いた金善台氏が19年に監督に就任。韓国からロシアに国籍変更した五輪金メダリストのビクトル・アン氏がコーチを務めている。ネット上には批判のコメントが飛び交い、韓国MBC電子版などは「中国は韓国のノウハウ吸収に必死になっている」と報道。中国が北京五輪最大のライバルになると警戒した。

一方、中国でも自国開催五輪金候補について多数報道。新浪体育は「五輪王者の帰化に韓国ネット民激怒 彼は中国の金メダル獲得を助けに来る」と林が韓国のネット上で「裏切り者」などと罵倒されていることなどを伝えた。中国ネット上では「韓国スポーツ界は闇が深い」「林はみんなが思うような選手ではない。出場停止期間中も中国で練習して、中国チームが力を付けたのは彼の功労」などと歓迎のコメントが寄せられている。五輪本番でも仁義なき氷上バトルが繰り広げられそうだ。

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