【NPB・Jリーグ合同コロナ会議】試合会場でのオンサイト検査導入を検討「安全な試合を遂行できるように」

斉藤コミッショナー(左)と村井チェアマン

日本プロ野球機構(NPB)とJリーグによる第27回新型コロナウイルス対策連絡会議が8日、オンライン形式で開催された。この日の会議では試合会場におけるオンサイト(現場)での検査導入について主に議論された。

Jリーグではガンバ大阪の選手4名、スタッフ1名が新型コロナウイルス感染症の陽性判定(後の検査で新たにトップチーム選手1名が陽性判定)となり、J1リーグの名古屋グランパス対ガンバ大阪戦(3日・豊田スタジアム)が開始直前の段階で中止決定となる事例が発生。こうしたケースのように試合直前になって罹患者が判明した際、濃厚接触者の特定などを保健所に要請しても、その場で早急な判断を求めることは極めて難しい。一方で他の選手に対しても陽性者の有無を即座に確認できるシステムを整えておけば、お互いが試合に臨む上で安心してベストパフォーマンスを発揮できる。これらの見解を基に会議ではJリーグ側から提言がなされ、オンサイト検査の導入に関してメリットや課題などを検証していくことになった。

会議終了後、オンライン会見に応じたNPBの斉藤惇コミッショナー(81)は「今回、特にJリーグさんからオンサイトで検査して罹患者を見い出すことができないかという提議があった。それに対して(専門家の意見によれば)手段がないことはないけれども費用や確実性など、さまざまな問題もあるが、やらないよりはやったほうがいいと。我々としては今日ここで結論を出すということではなく、データもたくさん揃ってきているので、この問題を生かしてロールアップ体制を敷いたらどうだという意見もあった。その辺も含め、何とか迅速かつ正確に安全な試合を遂行できるようにしたい」となどコメント。

Jリーグの村井満チェアマン(61)も「極論すると試合会場でのオンサイトの検査をすれば、90分間の試合において、相手選手に感染を拡大するリスクが極めて少ないことが説明できる。そうしたアドオンの努力もしていくべきではないか、ということ」などと説明した。

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