スーパー広場にタカの壁画、地域へ恩返し 神奈川・横須賀の小学校

感謝を込めた壁画の完成を喜ぶ鷹取小の子どもたち=横須賀市鷹取

 地域の憩いの場に恩返ししようと、横須賀市立鷹取小学校(同市鷹取)の6年生54人が壁画を制作した。地名にちなみ、はばたくタカの姿が主役。写真映えするモチーフも取り入れ、地元への感謝を込めた作品が完成した。

 壁画が描かれたのは、同校そばにあるスーパー・西友鷹取店の広場。子どもたちが遊んだり、地域住民が集まったりする場所として親しまれている。児童は授業で教室の壁や備品に絵を描くリフォームに取り組み、学習が進む中で「お世話になった場所に感謝の気持ちを」と壁画制作を思い立ったという。

 同店の敷地を管理・運営する西武プロパティーズ(東京)に「壁画を描かせてほしい」と直談判。タカが壁を破って飛び出す構図や四季の花、その場に立って写真を撮ると天使のように見える羽などアイデアを持ち寄ってデザインを決めた。地元の湘南鷹取連合自治会(藤島紀雄会長)からペンキの提供を受け、昨年11月から今年2月まで連日1~3時間ほど作業。壁の凹凸に苦戦しながら描き上げた。

 2月26日にお披露目会が開かれ、児童と地域住民、関係者らが壁画を鑑賞した。同校の河合涼太さん(12)は「本当に完成するのかと考えたこともあったが、あきらめないことが大切だと思った」と笑顔で話していた。

© 株式会社神奈川新聞社