【新型コロナ】横浜市、初のワクチン接種シミュレーション 参加者から課題指摘も

ワクチンの集団接種シミュレーションを視察する林市長(奥右)=鶴見公会堂

 新型コロナウイルスのワクチン接種に備え、横浜市は9日、65歳以上の高齢者の集団接種会場となる鶴見公会堂(同市鶴見区)でシミュレーションを行った。医療従事者、地域住民、市職員ら約80人が参加し、接種までの流れを確認した。

 1時間で90人の接種を想定しており、この日は15分で23人を目安に実施。受け付けから予診票記入・確認、予診、接種、経過観察(15~30分間)まで、一連の動きを確認した。外国籍の市民には、テレビ電話通訳を介して対応した。参加した豊岡地区連合会の木佐美信行会長(73)は「次に自分がどこに行くか分かりにくかったので、矢印などで示してほしい」と指摘。鶴見区医師会の芝山幸久会長も「医師が会場にいる人たちの体調や様子を把握できるようにしてほしい」などと課題を挙げた。

 市でのシミュレーションは初めて。今後、結果を検証して他の会場でのシミュレーションに生かしていく考え。視察した林文子市長は「市民に安心安全だと理解してもらうためにも、きめ細かく対応していきたい」と話した。

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