【柔道全日本選抜体重別選手権】井上監督「24年に向けての戦い」阿部と“激闘”の丸山城志郎に期待

井上康生監督

全日本選抜体重別選手権(4月3~4日、福岡国際センター)の抽選会が10日に行われ、全日本男子の井上康生監督(42)がオンライン合同取材に応じた。

今大会は東京五輪の補欠選手が各級のシードを固める。その中には昨年12月の東京五輪代表決定戦で阿部一二三(23=パーク24)に24分間の死闘の末に敗れた男子66キロ級の丸山城志郎(27=ミキハウス)もおり、今回は第1シードとして登場。代表漏れの後、丸山と話したという井上監督は「次なる戦いに向けて前を向いて練習に再開をしていると聞いています。今大会は、新たな24年(パリ五輪)に向けての戦い。いい試合をしてくれるんじゃないかと」と期待を寄せた。

井上監督は今後の日本代表の展望として「6月の世界選手権が一つの大きな目標になると思う」と位置付けた上で「パリに向けた戦いがスタートしているという見方ができるんじゃないか。(東京五輪の)代表以外の補欠を中心とした選手たちの動き、また若い世代がどのような存在感を示してくれるか、非常に楽しみにしてます」と話した。

また、タシケント大会が有観客で開催されたことにも言及。徹底した新型コロナウイルス対策が施されたことを踏まえた上で「久しぶりにああいう応援、声援がある中での大会でしたから、新鮮な気持ちは間違いなくあったかなと思います」と話した。海外客を入れるか否かの議論が進んでいる東京五輪については「正直、我々がコントロールできる範囲ではないので、なかなか発言しづらい部分がある。選手たちは観客がいようが、いない環境であろうが、それに向けての準備をしっかり行った上で戦っていくんだろうと感じている」と語るにとどめた。

一方、全日本女子の増地克之監督(50)は「今回は五輪の補欠選手の戦いが一つの見どころになると思います」と話し、井上監督と同様に「やはり結果を残すことがパリに向けてのいいスタートになる。各選手は非常に高いモチベーションで戦ってくれると思う」と、早くも3年先を見据えている。

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