【全日本】3冠挑戦のヨシタツ 王者・諏訪魔もあきれる大暴走「3冠を巻いたら映画を作る」

ヨシタツ(右)は諏訪間の横で不敵な笑みを浮かべた

21日の全日本プロレス・京都KBSホール大会での3冠ヘビー級王座挑戦を控えるヨシタツ(43)が、王者のお株を奪う暴走ぶりを発揮した。

10日、王者・諏訪魔(44)とともに都内の事務所で会見に臨んだヨシタツは、28日の埼玉・イコス上尾大会での内田ノボル戦を皮切りに王道のリングで異種格闘技路線をスタートさせることに触れて「猪木さんが異種格闘技をやった時はプロレスの王者として相手を迎え撃った。だから自分も、プロレスの真の王者である3冠を巻いて異種格闘技戦に臨みたい」と王座奪取を誓った。

スーツ姿で会見に臨んだ諏訪魔から「そんなことより変な格好してる。スター気取りというか。これでいいのだろうか」と服装を突っ込まれると「安物のスーツを着ているヤツに言われたくない。上から下まで全部合わせたら100万円はするから」と反論した。

さらにバレンシアガのジャケットを翻して「3冠を巻いた後のマニフェストを言わせてもらいます。当面、防衛戦は全日本の選手とはしません。海外で外国人を相手にします。(コロナで渡航後)2週間待機もあるので俺が巻いたらシリーズに出なくなることもあり得ますね。そして次に全日本プロレスが協賛している映画『樹海村』に出られなかった。悔しいので『ヨシタツ村』っていう映画を作ります。その為に映画関係者に聞いたらクラウドファンディングしかないとのことなので、ベルトを取ったら全日本プロレスの名のもとでクラウドファンディングをしていこうと思います」。

プラダのサングラスを光らせながら、この公約が福田剛紀社長の了承済みだと明かすと「そして若手でもこういう格好ができるような団体にしていこうと思います」とぶち上げ、王者になったあかつきには、ポスターは常に自分を一番大きく写すように要求し「一番知名度が高いのは俺だから、それが一番営業的にプラスになる」と話した。

大演説を横で聞いていた諏訪魔は、最初苦笑いだった表情を徐々に曇らせ、最終的には頭を抱えて「もう無茶苦茶だよ。ここでイジルとおかしくなるから、リング上で分からすしかない。これは負けられねえ…」。3冠王者として…というよりは、専務として経営サイド目線で危機感を口にした。

意図はどうあれ、王者のメンタルが大きく揺さぶられたのは確実。最後に笑うのは、どっちだ。

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