サッカー日韓戦を前に五輪メダリストが独島エピソード 韓国メディア「特別な愛国心」

日韓戦は特別な戦いだ

サッカー日韓戦の決定を受けて韓国では盛り上がりを見せる中、有名アスリートから〝独島発言〟が飛び出して波紋を呼んでいる。

日韓戦が25日に日産スタジアムで開催されることが決まり韓国では大きな話題となっているが、10日に韓国のテレビ局「MBS」のトーク番組「ラジオスター」に出演したバンクーバー五輪男子スピードスケート500メートルの金メダリストの牟太釩(モ・テボム=32)が日韓対決を巡る驚きのエピソードを披露した。

牟はスポーツにおける日韓戦の重要性について「スポーツ選手たちは韓日戦に敏感なんだ。記録などは関係ない。代わりに、日本の選手だけには勝つという決意が選手の中にはある」と特別な戦いであることを強調。2010年バンクーバー五輪では牟が優勝し、2位が長島圭一郎氏(38)、3位が加藤条治(36=博慈会)という結果で「金メダルを取ったとき、私の両側に日の丸が上がった。その光景は痛快だったね」と当時を回想した。

問題発言はその後だ。

「合宿の練習時にキャリーケースに『DO YOU KNOW dok―do?(独島を知ってるか?)』というステッカーを貼っていたんだ。五輪本大会の期間であれば(政治的メッセージは)控える必要もあるけど、普段は大丈夫だからね。しかし、日本の選手たちと日本側の関係者がキャリーケースを見て連盟に苦情を入れてきたんだ。それでも私はそれを離さなかった。屈せずに通したよ。独島が私たちの土地だと思っているから堂々としていたんだ」と、当時日本選手団とトラブルが起きていたエピソードを明かした。

独島とは島根県・竹島について韓国側が用いる呼称で、韓国は一方的に領有権を主張してたびたび問題になってきた。あろうことか、スケートの〝日韓戦〟を前に「独島」を用いて日本側を挑発したというのだ。

サッカーの日韓戦が決まったタイミングで牟の〝独島エピソード〟が飛び出したことで、韓国メディアが一斉に報道するなど大きな話題に。韓国メディア「イートゥデー」が「牟が格別な愛国心を示した」と称賛するなど日本戦へ向けて決戦ムードが急速に高まっている。

過去にも韓国は代表やクラブでの日本勢との対戦で幾度となく政治問題を持ち込んできた。悪化の一途を辿る日韓関係の中で迎える今回の一戦は緊迫感が高まりそうだ。

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