サッカー日韓戦を前に韓国メディアが日本の新型コロナ現状を危険視

日本代表・森保監督(左)とJFA田嶋会長はどう聞くか…

サッカー日韓戦を前に、韓国メディアが日本の新型コロナ禍の現状や感染対策に強い懸念を示した。

日本と韓国は25日に国際親善試合(日産)を行うことが決定。フルメンバーを招集できる国際Aマッチデーでの日韓戦は2011年8月以来10年ぶりで、日韓双方で盛り上がりを見せている。
そうした中で韓国メディアが、新型コロナ禍での日本遠征を〝危険〟と警鐘を鳴らした。

韓国メディア「スポーツソウル」は「日本は五輪を控え、国際試合を開催することができることを証明するためのパートナーとして韓国を選択した。韓国側は6月のW杯予選前の足慣らしとして、日本の提案を受け入れるという立場だ」と日韓戦の実現に至った経緯を報じたうえで、こう不安を指摘する。

「最大の問題は防疫体制である。日本は韓国に比べて新型コロナの状況が不安定だ。直近1週間の新規陽性者数が毎日1000人を超えるのに、実際の検査数は韓国と比較すると著しく少ないことが知られている」。日本では以前から検査数の少なさが指摘されており、韓国側は日本の実態は公表数より感染者数が多く深刻化していると危険視するのだ。

さらに「代表チームはすでに昨年11月にオーストリアで悪夢のような経験をした。選手団から大量に陽性者が出て困難を経験した。日本遠征を行って感染者が出たら、より大きな批判に直面する可能性がある。相手が日本だと、ややもすると国民情緒にまで大きく波及するリスクを考慮しなければならない」。昨年11月に韓国代表は欧州へ遠征した際に6名の新型コロナ陽性者が出てクラスターが発生。現在は日本で変異株が急速に拡大していることや、仮に日本でクラスターが発生した場合には両国の冷え切った関係から韓国の国民から猛バッシングが起きる恐れがあるというわけだ。

そうした背景から「韓国協会関係者は『その点を考慮し、チャーター機を投入する案も検討している。可能な限り防疫に心血を注がなければならないことを認識している』と語った」と韓国サッカー協会側は徹底した感染対策を準備しているという。

韓国側では日本遠征を疑問視する世論が沸き起こっているようだ。

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