楽天・田中将大投手(32)が14日のDeNA戦(オープン戦=静岡)に先発登板。5回打者19人に65球を投げ4安打1失点(自責点0)3奪三振だった。
実戦4試合目のマウンドとなった田中将。今回のテーマを「オープン戦だからという投球ではなく、抑えるためのボールを優先的に組み立てていきたい」と語っていたように2週間後に迫った公式戦を見据えた投球を披露した。
状況、相手関係を見ながらストライクゾーンを自在に使い投球を組み立てた田中は桑原、牧の安打で一死一、二塁のピンチにも動じず後続の佐野、宮崎を打ち取り無失点。2回、3回も11球ずつで三者を料理し2回にもらった3点のリードを守りに行った。
4回、3番・牧、4番・佐野の連打で無死一、三塁のピンチを背負った場面でも併殺を奪いに行った宮崎への配球はいずれも外角勝負・注文通りの投ゴロを二塁に悪送球するミスはありながら、続く一、三塁のピンチで再度、細川を外角ツーシームで狙い通り6ー4ー3の併殺に仕留め勝負どころでの制球の確かさを見せつけた。
登板を終えた田中将は「自分の中でのテーマがうまくできた。まだ完璧ではないですけど、今日は前回の反省を踏まえた投球をしてうまく出せたので、一定の満足度があります」と語り、4回の失点場面を振り返った。
「(宮崎の投ゴロ処理について)あのセカンド送球はいいところに投げられなかった。あのミスはもったいなかった。ただ、その後ズルズルいかずにスパッと切れたのが良かったと思う。(細川の併殺は)詰まらせたいというのがあったので、いいところに詰まらせられた。また早いカウントから打たせてアウトを取ったりもできたのでよかった」
ミスをした直後、そのミスを引きずらずに、続くピンチを併殺で切り抜けた投球は田中将の真骨頂といっていい。
そして実戦4度目のコンビとなった女房役・太田との呼吸については「テンポだったり動作、動きの一つ取ってもても徐々に良くなってきていると思う。よりいいバッテリーになれるようにお互いに意見を出し合いながらやっていけたらいい」とも言及した。
次回20日の巨人戦(東京ドーム)が開幕前最後の調整登板となるが、田中将は「まだ精度を上げていかないといけない部分はある。ゲームの中で今日できたこと、うまくできなかったことを整理して調整していけたらいい」と順調な調整ぶりに口調は終始穏やかだった。