不振のソフトバンク・栗原がオープン戦1号「ちょっと吹っ切れる感じになるかな」

先制2ランを放った栗原陵矢

ソフトバンクの栗原陵矢捕手(24)が14日、ロッテとのオープン戦(ZOZOマリン)で、シーズンに向けて大きなきっかけとなる一発を放った。

7回二死二塁で左腕・永野が投じた内角高めの直球をうまくさばいた。打球は右翼スタンドへ一直線。「本当に体が反応したという感じ。そこを待っていたというわけではないんですけど。ああいう打撃は最近なかった。自分の中では一つ、ちょっと吹っ切れる感じになるかなと思います」と手応えを口にした。

昨季は大ブレークした。初の開幕スタメンに抜てきされると、リーグ4位の73打点をマーク。日本シリーズではMVPにも輝いた。

しかし、さらなる飛躍を目指す実質2年目の今季は苦しんできた。「打席で構えたときの気持ち悪さというか、しっくり来ない感じがずっと続いている」と現状を説明する。

昨季に結果を残したとは言え、競争が激しいチーム。ポジションを争う上林も復調を猛アピールしており、レギュラーの座は自らのバットで勝ち取らなければならない。「やっぱり結果を欲しがっているというのが常にある。ちょっと焦りというのもあるし、いろんなことを考え過ぎて、どうしようとなっているのはある」

そんな中で飛び出した栗原らしい一撃。オープン戦の残り5試合はもちろん、開幕に向けても大きな弾みがつきそうだ。

工藤監督もニッコリだった。上林との争いについては「今はいい戦いをしている。そのどっちとは言えないです」と話すにとどめたが「多少、モヤモヤしたのもあったと思うが、ああいう一本でガラリと変わりますからね」と栗原の上昇カーブに期待を込めた。

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