自民党から出馬予定の森下千里氏に「ネトウヨ疑惑」を直撃

タレントオーラ健在の森下千里氏

次期衆院選に自民党から出馬することが濃厚な元タレントの森下千里氏(39)が14日、本紙にあの疑惑を否定した。この日、森下氏は宮城県石巻市内のホテルで行われた会議で自民党宮城5区支部長に選任。後日、党本部の承認を受けて正式に決まるが、次の衆院選で立憲民主党の安住淳国対委員長とぶつかることはほぼ確実な情勢だ。そんな森下氏にはなんと“ネトウヨ疑惑”が浮上していた!

「石巻を中心とする宮城第5選挙区の皆様のご期待とご希望に応えられるように頑張ります」

出馬が取りざたされて以降、森下氏は初めて公の場に登場。緊張の面持ちで自身が政治を志す理由を語った。2019年末に所属事務所との契約解除を発表。芸能界を引退してから1年以上の月日が流れたが、ルックスもスタイルもグラビアクイーンとして君臨していたころをほうふつとさせ、タレントオーラは健在だった。

森下氏が衆院選に出馬するとのニュースが流れたのは今月8日のこと。何より自民党から“安住王国”ともいわれる宮城5区で擁立という部分に驚いた人が多かっただろう。

東日本大震災からの復興に強い思い入れがあるとされたが、森下氏は愛知県名古屋市出身。タレント時代に政治的なイメージもなく、唐突感があったことは否めない。

出馬報道で注目されたのがツイッターだった。森下氏は20年はほとんどつぶやいていなかったが、今年に入ってからツイッター利用を再開。政治的なツイートが増えていた。その内容などから一部で“ネトウヨ疑惑”が噴出することになったのだ。

例えば2月3日のツイートでジャーナリストの池上彰氏に言及。池上氏がテレビ番組でトランプ前米大統領について「人権問題に関心がなかった」と発言したことを受けて、「トランプ前大統領が人権問題に力を入れていたのは周知の事実。それなのに、否定するような池上さんの発言が放送されてしまうなんて…みんながしっかりとウイグル問題に目を向けてほしいです!」と訴えた。ウイグル問題とは中国による少数民族への人権侵害のことだ。

また、自民党の杉田水脈衆院議員やジャーナリストの櫻井よしこ氏など保守的な人たちを数多くフォローしていることも発覚。ネットでは「ネトウヨと同じにおいがする」「残念ですが、森下さんはネトウヨになってしまいました」との声が上がるほどだ。

森下氏はネトウヨなのか。本人に「ネット右翼になったのかという反応があるがどう思うか」と直接聞いた。

森下氏は「ネット右翼…私がネット右翼という言葉をイマイチよく分かっていないところが正直あるので。自分はそうではないと思っているのですが…」と意外とでも言いたげな表情を見せた。

異なる考え方の人からするとネトウヨに見えたのかもしれない。

「なるほど。どうなんですかね(笑い)。それは周りの方の評価なので、そう思う方はそう思ってしまうのかもですが、私は結構普通のことを言っているつもりです」ときっぱり“ネトウヨ疑惑”を否定した。

続けて、自身の考えを語り始めた。

「私はタレント時代に全国津々浦々、旅番組とかいっぱいさせていただいたので、いろんなところに行かせていただいた。本当に日本っていい国だなと思います。逆に海外もロケでもプライベートでも行かせていただき、海外の友達ともやはり日本っていいよねって話をします。どこの国に行っても、国内のどこに行ってもみんな思うことだと思う」

現在は映像プロデューサーの仕事をしており、日本文化の継承は一つのテーマだという。「日本の伝統工芸や日本の伝統文化というものを、ここで絶えさせないように継続していきたいなって気持ちはあります」

森下氏は近いうちに石巻市内に住居を移す考え。自民党のタレント出身議員といえば三原じゅん子参院議員や今井絵理子同議員がいるが、続くことができるのか。

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