2011年MVPの37歳・ブラウン 現役引退が濃厚も明言せず

ライアン・ブラウンはまだ現役引退を正式に表明する準備はできていないようだ。2007年に新人王、2011年にMVPを受賞するなど、ブリュワーズ一筋で14年間活躍したブラウンだが、昨年10月に契約オプションの行使を拒否され、フリーエージェントとなっている。ブラウンによると、オフシーズンはクリスチャン・イェリッチとトレーニングを行い、現役続行可能なコンディションを維持しているものの、昨季終了後から1度もボールやバットに触れていないという。

ブラウンは「現役生活を終える方向に強く傾いているけど、その決断は後ろにずらすことができると思っている。僕はまだ十分に若いし、トレーニングもしているし、コンディションも良い。何か変化があったときに備えて、可能性のドアはできる限り開けておいたほうがいいと思うんだ」とコメント。さらに「何も隠していない。決断するときになったらお知らせするよ。十分な準備ができていない段階で決断を急ぎたくないと思っている」と語った。

ブラウンによると、オフシーズンのあいだに複数の球団から獲得のオファーがあったようだ。しかし、どのオファーもブラウンに再びバットを握らせるには至らなかった。ブラウンは「他のチームでプレーすることは考えられない」と語っており、現役を続行するのであれば、プレーする球団はブリュワーズ一択。もし今後もブリュワーズからのオファーがない場合、以前話していたように、家族との時間を優先して現役引退を決断することになるだろう。

「無観客のシーズンが現役ラストイヤーになるなんて想像していた選手はいないと思う。でもシーズンが開催されない可能性もあったわけだし、プレーできたことに感謝しているんだ」とブラウン。ブリュワーズの球団史に残る活躍を見せたフランチャイズ・プレーヤーがファンに見送られることなくフィールドを去るのは残念だが、現時点ではブラウンが現役を続行する可能性は低く、そう遠くない未来に現役引退の正式なアナウンスが行われることになりそうだ。

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