ソフトバンクは16日、DeNAとのオープン戦(ペイペイ)で自慢の投手力を発揮して1―0の零封勝ち。5回無失点の笠谷の後を受けた4人の投手が、いずれも1イニングを3人で料理する圧倒的リリーフを見せた。
試合後、工藤公康監督(57)の声が一番弾んだのは、6回に登板した2番手・津森の投球を振り返った時だった。横手投げの2年目右腕は、150キロ超えを連発して3者連続空振り三振。指揮官は右腕の快投の裏に、あるキーパーソンの存在を明かした。
この春、思うような投球ができない津森に寄り添う人間がいた。「登板後に高村コーチが(ブルペンに)連れて行って(体が)傾きすぎないように練習していた。前にしっかり踏み込めれば、いい球が投げられる。傾いていたことでコントロールが定まらず、思い切って腕を振れなかった。それが解消できて腕が振れた。高村コーチのファインプレー。ナイスコーチングです」。
的を射た原因分析に加えて課題解消の道筋を立て、しっかり結果に導いた高村祐投手コーチ(51)。指揮官は改めて、厚い信頼を寄せていた。