長崎市は16日、原爆の熱線や爆風に耐え、生き続けてきた被爆樹木のうち、保存対象の30本を写真や動画、地図、解説文で紹介するウェブサイトを公開した。被爆の実相を伝え、命のたくましさや平和への願いを次世代へつなぐ被爆75年事業「長崎クスノキプロジェクト」の一環。
同市出身の歌手、福山雅治さんが総合プロデューサーとして制作全般に携わり、「物言わぬ被爆樹木たちの姿は、すべての生命が等しく生きられる世界を願う象徴として、私たち自身に語りかけてくるようです。是非、ご覧になってください」と談話を寄せた。
サイトでは、爆心地から2キロ以内を中心に、現存する「山王神社大クス」や「城山国民学校カラスザンショウ」(2016年に枯死)、個人宅などの樹木の種類や高さ、幹回り、見学の可否を紹介。歴史や現状を伝える解説も付いている。
長崎クスノキプロジェクトは、福山さんが被爆樹木保全のために呼び掛けた募金を基に、市が設置した「クスノキ基金」(20年末残高約4850万円)を活用している。サイトのアドレスはhttp://nagasaki.kusunoki-project.jp/
被爆樹木30本紹介 『長崎クスノキプロジェクト』 福山さん、平和願う「象徴」
- Published
- 2021/03/17 10:05 (JST)
- Updated
- 2021/03/17 10:06 (JST)
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