横浜DeNA退団の石川雄洋が現役引退 シーズン中のセレモニー検討

現役を引退することを決めた石川=16年9月、横浜

 昨季限りで横浜DeNAを自由契約となっていた石川雄洋内野手(34)が現役を引退することが18日、関係者の話で分かった。球団は16年間在籍した生え抜きの功労者をたたえ、シーズン中の引退セレモニーの計画を検討しているという。

 昨年10月に戦力外通告を受けた石川はNPBの球団に絞って、現役続行を目指してきた。昨季はプロ1年目の2005年以来、1軍出場がなく、「気持ちの整理がつかない。可能性がある限り、どこかで勝負がしたい」とオファーを待った。

 春季キャンプが始まった今年2月は地元静岡で自主トレーニングを継続。都内の自宅に戻った3月も神奈川県内の施設で体を動かしていたが、10日に後輩の西森と赤堀に見守られて最後の練習を打ち上げた。

 静岡県出身の石川は横浜高で春夏2度の甲子園に出場。04年のドラフト6巡目で当時の横浜ベイスターズに入団した。5年目に134試合に出場、10年には36盗塁をマーク。12~14年には横浜DeNAの初代主将を務め、チームをけん引した。

 13年に球団記録となる8試合連続の複数安打を放ったほか、19年8月に千安打を達成。けがを恐れない果敢なプレースタイル、後輩や移籍選手に惜しみなく助言を送るなど、グラウンド内外で信頼は厚く、慕われた。

 プロ通算16年間で1169試合、打率2割5分6厘、1003安打、23本塁打、224打点、118盗塁。

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