オリックス・増井 目標の「200セーブ」をかなぐり捨て先発一本で生き残りへ

先発一本で生き残りをかける増井

オリックスの増井浩俊投手(36)が一軍生き残りをかけて奮闘を続けている。

昨季救援、先発と役割が不安定だった増井は今季から本格的に先発一本で臨むことを決意。その勢いでキャンプでは序盤から精力的に投げ込みを行ったものの2月中旬に左足太ももに違和感を生じ調整遅れを招いた。

それでも18日の楽天とのオープン戦(静岡)で今季初実戦にこぎつけると、先発として2回を投げ1安打無失点(2四死球)。新たなシーズンに向けての第一歩を踏み出した。
「走者を出して四球、死球で制球は乱れたんですけど、その後狙い通りのところで(併殺を)打たせられたので。走者を出してからの投球もできたかなとは思います」とは降板後の増井。久しぶりの実戦登板を故郷・静岡で飾れたことで表情は明るかったが、今年6月で37歳になるベテラン右腕の置かれた状況は厳しい。

4年契約の3年目だった昨季は先発5試合で2勝止まり。オフには年俸3億円から1億円減の2億円での更改を余儀なくされた。しかも本人が「その数字にはこだわりたい」と長年言い続けてきた通算200セーブまで残り37セーブに迫りながらの先発転向。自身の決断とはいえ今季結果を残せなければ来季以降にも影響を及ぼす可能性がある。

今後は投球イニングを伸ばしながらチャンスを待つことになるが「(シーズン)開幕には間に合わないかもしれないですけど、なるべく早い段階でチームの戦力になれるようどんどん(状態を)上げていきたい」。

背水の陣で臨むベテランの復活劇は果たしてどうなるか。=金額は推定=

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