楽天・田中将大投手(32)が20日、巨人とのオープン戦(東京ドーム)に登板。7回を打者26人、89球を投げ被安打3、1失点、4奪三振の内容で開幕前最後の調整登板を終えた。
ストレートの最速は150キロ。正確なコントロールをベースに、状況と打者の反応を見ながら意図のあるボールを丁寧に投げる、さすがの内容だった。
失点は4回、若林への甘く入ったスライダーを右中間に放り込まれた失投のみ。その後、二死二、三塁のピンチではギアを一段上げ、中島には力勝負。外角150キロのストレートで空振り三振にしとめ、追加点を許さなかった。投げ慣れたメジャー仕様に近い東京ドームのマウンドがフォームに安定感をもたらし、ストライク率は70%だった。
登板後、田中将は「なんとかまとめられてよかった。特別何かがよかったわけではなかったが、こういう風にまとめるというのはシーズンでも大事になってくるので、その点ではよかった。イニングもしっかり消化できてよかったです」と振り返った。
4回の失点の場面については「最少失点で抑えられたのはよかった。(本塁打の後)ズルズルいかなくてよかった。試合を通して配球の部分で少し試していくような部分があった。それをきっちりシーズンの中でも生かすことができればいい」と語った。
注目された同級生・坂本との対戦は四球、中飛の内容だった。これに右腕は「投げながらいろいろ感じる部分はあった。1打席目は追い込んでから四球を選ぶあたり、さすがだと思った。シーズンに入ったら変わってくる部分があると思うのでいい勝負ができればいいと思う」。
これで開幕前5度の実戦調整が終了。国内復帰後初の本拠地登板となる、27日の日本ハム戦(楽天生命)に向け準備は整った。
「キャンプから今日までいろいろなことありましたけども、いろいろあったことがよかったと思う。シーズンに入ったらストレスも変わってきますが準備段階としては十分やれることをやれたんじゃないかと思う」
背番号18が東北のファンの待つ、あのマウンドへ向かう。