橋本聖子会長「私も女性であることの医学的証明を5回ほど経験」改めてジェンダー平等推進を強調

自身の体験を語った橋本聖子会長

東京五輪・パラリンピック組織委員会は22日、都内で理事会を開催。冒頭あいさつで橋本聖子会長(56)がジェンダー平等を推進することについて改めて意欲を示した。

理事会前には、新たに就任した來田享子理事(58=中京大教授)による「オリンピック憲章とジェンダー平等」に関する講演会が開催された。

女性蔑視発言で会長を辞任した森喜朗前会長(83)の後を受ける形で会長となった橋本氏は「改めてジェンダー平等、オリンピック憲章に関わる歴史的な背景をしっかり発信していくことが重要かと思った。私も女性であることの医学的証明を要するということを、5回ほど経験した」と自身の体験を明かした。

また、開閉会式の企画・演出の総合統括だったクリエーティブディレクター佐々木宏氏(67)の〝侮辱演出問題〟による辞任について「会長就任の際にジェンダー平等の推進を重要政策の一つに掲げて実行に努めていた。このような出来事があってはならない」として辞意を受け入れたことを改めて説明。最後に海外からの一般観客の受け入れ断念などを報告した。

また橋本会長の就任後、新たに選任された女性理事12人がそれぞれあいさつ。シドニー五輪女子マラソン金メダリストで、日本オリンピック委員会(JOC)と日本陸連での理事兼、組織委アスリート委員会の委員長も務める高橋尚子理事(48)は「今アスリートは応援されるオリンピックであってほしいということを強く願っている。組織委、アスリート、社会。この3つをしっかりとつなげられるような発信等をしていければ」と抱負を述べた。

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