災害に迅速対応へ 情報システム更新 長崎市消防局

システムが更新された消防局指令室。聴覚や言語機能に障害がある人などは文字で通報できる「NET119」も導入した=長崎市消防局

 長崎市消防局は、119番通報を受信し、消防車や救急車に出動指令などを出す総合消防情報システムを14年ぶりに更新した。現場から送られる動画で状況確認が可能になったほか、指令装置の画面がタッチパネルになるなど、より迅速な対応につながることが期待される。1月から仮運用を始めており、4月1日から正式に運用する。
 新システムは、隊員が災害現場からスマートフォンの専用アプリで撮影する動画を即時、共有できる。現場に必要な支援を、さらに正確に把握することが可能になった。
 スマホなどから文字などで通報できる「NET119緊急通報システム」も導入し、3月から運用を始めた。チャット機能で状況確認もでき、聴覚や言語機能に障害がある人などからの素早い通報につなげる。事前登録が必要で、長崎市の各地域センター、西彼長与、時津両町の役場や県ろうあ協会などで利用案内のリーフレットを配布する。
 22日に披露会があり、田上富久市長や吉田義徳時津町長ら約15人が指令室を見学した。指令課の鈴田雄一消防司令は「システムの更新で以前よりスムーズに指令ができる。NET119などの新機能で、より多くの人が安心して暮らせるのでは」と話した。

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