【センバツ】常総学院が延長13回激勝 春史上初タイブレークに島田監督「すいません、やっていなかった」

ウイニングボールを受け取る島田監督(左から2人目)

常総学院(茨城)が大激闘を制した。「第93回選抜高校野球大会」(甲子園)5日目の24日、第3試合で北信越王者・敦賀気比(福井)を相手に延長13回の末、9―5で勝利を手にした。

8回に2点差を追いつかれ、5―5で延長戦に突入。12回を終えても決着がつかず13回からセンバツ史上初となるタイブレーク(無死一、二塁から攻撃)となり、13回表に5番・秋本(3年)の右前適時打などで一挙4得点を奪って突き放し、ロングランの熱戦に終止符を打った。

春の甲子園では同校にとって6年ぶりの嬉しい白星。試合後の島田直也監督(51)は試合後「タイブレークを想定して練習はしていたのか」との問いに「すいません、やっていなかったです」と苦笑いを浮かべた。それでも総力戦の末につかんだ「聖地1勝」には「最後まで諦めずにやっていこうと言っていた。サヨナラのピンチもあったが、皆で守り切ったので、こういう結果になったのだと思う」と安どの表情だった。

同校の元エースでプロ野球選手としても14年間に渡って日本ハムなど4球団で活躍した島田監督は昨年7月に母校の指揮官へ就任。甲子園初采配の試合で初勝利を手にした。

そして何よりも昨年11月に逝去した名将・木内幸男監督(享年89)に捧げる白星を教え子たちとともにつかんだことで、生涯忘れられない1日となりそうだ。

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