今季低迷の久保建 U―24アルゼンチン戦で背水の“最終テスト”

久保にとってU―24アルゼンチン戦は大事なテストの場だ

U―24日本代表MF久保建英(19=ヘタフェ)が、南米の強豪であるU―24アルゼンチン代表との国際親善試合(26日=東京、29日=北九州)で東京五輪へ向けた“エース適性試験”に臨む。

24日のオンライン取材で久保は「積極的にコミュニケーションを取りながらやりたいサッカーを統一して、チームとしての完成度を高めるのが一番大事」。本番まで4か月を切り、チームを仕上げる重要な場になると強調した。今回はU―24代表の活動となるが、すでにA代表でもデビュー。“日本の至宝”と称され、東京五輪でもエースとして期待される中、気になるのは今季の低迷だ。

今季スタートしたスペイン1部の強豪ビリャレアルでは思うように出場機会を得られず、1月に同1部ヘタフェへ再レンタル移籍。そこでも当初はスタメンで起用されたが結果を出せず徐々に出場時間は減り、ベンチ要員に甘んじている。本人もこの日「思っていたよりうまくいっていないのが現状」と吐露し苦境を痛感している。

U―24代表でも結果を残せなければ、当然エースの座も安泰ではない。久保と同じ攻撃的ポジションには、Jリーグで旋風を巻き起こしているMF三笘薫(23=川崎)が五輪代表に復帰して脚光を浴びる。さらに今回招集されながら脳震とうにより参加を辞退したMF堂安律(22=ビーレフェルト)や、MF三好康児(23=アントワープ)らとのサバイバルはシ烈を極める。

久保は東京五輪へ向けた森保ジャパンに初招集された2019年11月のU―22コロンビア代表戦でスタメン起用されるも精彩を欠き、周囲との連係面でも不安を露呈。本番を想定したテストとなる今回のアルゼンチン戦で再び不発ならば、エース剥奪どころかレギュラーすら危うくなりそうだ。

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