絶好調の大谷の起用法にうれしいジレンマ 米紙が検証

大谷(ロイター=USA TODAY)

エンゼルスの大谷翔平投手(26)は24日(日本時間25日)のロイヤルズとのオープン戦に出場しなかった。前日のレンジャーズ戦では2打席目に中前打を放ち、10試合連続安打と相変わらず好調だ。21日(同22日)のパドレス戦ではメジャー移籍後初の「1番・投手」で出場し、投げては4回を2安打1失点、米自己最速の101・9マイル(約164キロ)をマーク、打っては2打数2安打。公式戦でDH制を解除する「リアル二刀流」への期待が高まっている。

そんな中、ロサンゼルス・タイムズ紙が23日(日本時間24日)付で大谷の起用法を検証した。

「エンゼルスのスター、大谷翔平の打撃と投球の正しいバランスは何なのか? また、彼の価値を最大限に活用することと、彼をケガと疲労から守るバランスは?」

同紙が複数のコンピューター予測システムにかけたところ、今季の大谷は「打者として112~124試合に出場し、最大で500打席に立つ。投手として12~18試合に先発し、投球回は100イニング以下」とはじき出しているという。

しかし、大谷は21日の登板後に、30試合近く投げたい意向を示した。6人ローテーションで中5日ならほぼ27試合に登板可能だ。マドン監督も「多く投げる可能性は十分ある」としている。

同紙は「2018年時に似たスケジュールにすると、打席は最大でもシーズンの半分ほど立てず、300打席に満たないことになるが、これをマドン監督は何としても避けたいとしている」と指摘した。18年は6月に右ヒジを痛めるまで1週間のうち登板日と前後を含めた3日は打者としての出場がなかった。

十分休息させてマウンドで最高のパフォーマンスを発揮してもらいたいが、打者として多く打席にも立たせたい…。同紙は「大谷がエンゼルスの最も用途の広い武器として活躍し始めた証しだから、うれしいジレンマだね」とまとめた。どんな一年になるのか。

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