ヘンリー王子&メーガン妃 人種差別問題〝専門家〟を戦略アドバイザーに起用

ヘンリー王子(左)とメーガン妃(ロイター)

ヘンリー王子&メーガン妃が創設した「アーチウェル基金」の戦略アドバイザーとしてこのほど夫妻が採用したのは「全ての白人は内在した人種差別に満ちている」と訴え、論議を呼んだ人物だった。米FOXニュースが24日(日本時間25日)伝えた。

FOXによると、夫妻が顧問契約したのは黒人男性を夫に持つジュネビエーブ・ロス氏という白人女性だ。

〝社会的インパクトと文化の変革を目指す〟という会社「インヴィジブル・ハンド」の代表を務め、2016年の米大統領選ではヒラリー・クリントン民主党候補の陣営にもスタッフとして参加した。

ロス氏は昨年、ミネソタ州で黒人男性ジョージ・フロイドさんが白人警官から暴行を受けて死亡した事件後、米誌「グッド・ハウスキーピング」に論文を寄稿。その中で「〝非黒人〟の人たちは内在した人種差別と無意識の偏見に満ちている」と主張した。ここで同氏がいう〝非黒人〟とは白人を示している。

そのことから、「白人=人種差別主義者と一括りにするのは乱暴だ」とする意見も多い。

だが、ロス氏は自身が白人であることから、警察との対応や賃金交渉など具体的な例を挙げ、(黒人の夫に比べ)社会的に優位である現実を指摘し、人種平等を訴えている。

一方、ヘンリー王子とメーガン妃は今月7日放送されたオプラ・ウィンフリーとの独占インタビューで、同妃は自分の母親が黒人であることから、英王室で人種差別を味わったと訴え、物議を醸した。
今回、人種差別問題の〝専門家〟をアーチウェル基金のチームに組み入れることで、同夫妻の問題への真剣な取り組みをアピールする狙いがあるものとみられる。

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