諫干請求異議差し戻し審 漁業者側が上申書 和解協議設定求め

 国営諫早湾干拓事業の潮受け堤防排水門の開門確定判決を巡り、国が開門を強制しないよう漁業者に求めた請求異議訴訟差し戻し審で、漁業者側弁護団は24日の進行協議で、早期の和解協議の開始を求める4回目の上申書を福岡高裁に提出した。同弁護団は次回4月28日の口頭弁論で、同高裁側が今後の進行方針を示すことを明らかにした。
 上申書では「紛争の長期化、複雑化を招いた国の責任は特別で重大」とした上で、「裁判所のイニシアチブに期待するとともに、国が終局的解決に向けた真摯(しんし)な対応を行うことを切に願う」とし、「非開門」を前提としない和解協議の設定を求めた。

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