平戸城 一般公開を再開 歴史触れるシアターなど新設

大規模改修を終え、4月1日に公開が再開される平戸城=平戸市(小型無人機ドローンで撮影)

 長崎県平戸市が進めていた平戸城の大規模改修が終わり、4月1日、本丸と見奏櫓(けんそうやぐら)の一般公開を再開する。本丸は平戸の歴史を映像で体験しながら、理解を深めるシアターなどを新設している。
 大規模改修は観光客が楽しみながら平戸の歴史に触れてもらうことを目的に2018年に着工。本丸、見奏櫓と城泊事業により宿泊施設に再生した懐柔櫓などは、19年10月から一般公開を中止していた。総工費は6億7700万円。
 5階建ての本丸は内部を一新。3階は映像と城の模型を組み合わせ、平戸城を紹介するシアターや、松浦家に伝わるよろい、城に使われた瓦の展示コーナーなどがある。2階はコンピューターグラフィックス(CG)と実写を組み合わせて、千年以上の平戸の歴史を映像で紹介する。
 この他、4階は歴史クイズ、専用の器具で画面に文字を書くデジタル書道が体験できるコーナーを設置。幅広い年代に平戸の歴史を楽しんでもらう仕組みになっている。最上階からは平戸大橋、平戸瀬戸、平戸オランダ商館などが360度見渡せる。
 見奏櫓は平戸ゆかりの絵画などを展示。観光客がくつろぐスペースも設けている。城泊事業で宿泊施設となった懐柔櫓も4月1日から営業する。

大規模改修を終えた平戸城本丸内部。実写とCGを融合した動画や展示史料などで平戸の歴史に触れられる=平戸市、平戸城

© 株式会社長崎新聞社