新潟県が新型コロナウイルス感染症の第4波到来を受け、県民に注意喚起を呼びかけ

新潟県福祉保健部の松本晴樹部長

新潟県は1日、記者会見を開き、新型コロナウイルス感染症の新規感染者が連日確認されていることから、県民に注意喚起を呼びかけた。

会見によると、県内では、年末年始に県外との往来が活発になったことから今年1月に感染の第3波が到来し、県央地域の若年層を中心に感染が広がったという。そこで県では県央地域に絞って注意を呼びかけるなどの対策を実施。その結果、2月には落ち着きを見せたが、3月に入り再び感染が拡大している(第4波)。特に3月10日から16日までの感染者数63名に対し、翌週(3月17日から23日まで)の感染者数は113名とほぼ倍増している。

また感染経路が不明の感染者も増えていて、飲み会などで注意が必要な状態になっているという。3月31日には、新潟県発表分と新潟市発表分と合計した感染者数は33人となり、1日の感染者数としては新潟市西区の介護施設でクラスターが発生した昨年11月17日と同数で最多となった。

地域別では特に新潟市の感染者数が増えている。新潟市の2月の感染者数は県全体の3分の1程度と、人口比率とほぼ同じだったが、3月中旬以降は、県内感染者の半数以上が新潟市内で発生している。感染経路が不明の感染者も3割程度に増えている(表の青部分が感染経路の不明な感染者数)。

こうした中、花見シーズンを迎えていることから、県では、人混みや大人数での宴会、長時間の宴会、マスクを外しての会話などを避けるよう呼びかけていた。また、飲み会よりも、その後に症状があっても検査を受けないことが課題とし、熱っぽいなど軽い症状でも「新型コロナ受診・相談センター(電話025—256—8275)」に相談してほしいと呼びかけていた。新潟県福祉保健部の松本晴樹部長は、「一つ一つの行動を気をつけていただくことで(感染者の上昇)カーブを緩やかにすることができると考えている」と話していた。

熱っぽいなど軽い症状でも「新型コロナ受診・相談センター(電話025—256—8275)」に相談してほしいという

なお第4波が到来した理由としては、2月から人の動きが戻ってきていて、新潟市の飲食店でも客が戻っていることがあるという。また歓送迎会などで参加人数も増えていることも考えられるそうだ。そして「飲食店での感染を起点に、職場や家庭へと感染が広がりを見せている」(松本部長)

なお飲食店への時短要請については、2週間後から感染者が減り続ける効果があるが1ヶ月経つと効果が薄れること、また(感染者が増えている時に時短要請を行い、その後に感染者が減少するなど)実感を持ってもらえないと継続的に要請しづらくなることから「いつお願いするのが効果的なのか見極める必要がある」(松本部長)と話していた。なお直近2週間の感染者数数はほぼ横ばいとなっている。

© にいがた経済新聞