3月は記録的に暖かかった さくらの開花・満開も例年になく早い 天候のまとめ

3月の天候 平年差(比) 出典:気象庁ホームページ

 気象庁は1日、3月の天候のまとめを発表した。北からの寒気の流れ込みが弱く、暖かい空気に覆われたため、気温は全国的にかなり高くなった。月平均気温は北日本で平年差+3.0℃、東日本で平年差+3.4℃、西日本で平年差+2.9℃と、1946年の統計開始以来3月として最も高い記録を更新した。

記録的な高温

 気温は全国的にかなり高く、宮古(岩手県)、東京、佐賀など126地点で、月平均気温の高い方からの1位の値を更新した。

 

<月平均気温 高い方から1位を更新した主な地点>

 青森5.4℃(平年差+3.0℃)

 仙台8.6℃(平年差+3.7℃)

 東京12.8℃(平年差+4.1℃)

 名古屋12.0℃(平年差+3.3℃) 

 大阪12.2℃(平年差+2.8℃)

 福岡13.5℃(平年差+3.1℃)など計126地点

さくら(ソメイヨシノ)記録的な早さ

各地の開花・満開予想日(濃い色は1日午後4時時点すでに開花・満開となった日)

 2月以降の高温の影響が大きく、3月11日(木)に広島から始まったさくら開花前線は、2週間かけて東北地方に達した。各地で平年よりかなり早い開花・満開となり、統計開始以来最も早かった地点も多い。3月31日(水)には新潟や仙台で、平年より半月ほども早い満開を迎えたが、両地点で3月中に満開を観測したのは統計開始の1953年以降初めてとなる。

太平洋側で大雨も

 低気圧が本州付近を発達しながらたびたび通過したため、降水量は北日本の太平洋側でかなり多く、東日本の太平洋側で多かった。白河(福島県)、静岡、尾鷲(三重県)、伊良湖(愛知)の4地点で、月降水量の多い方からの1位の値を更新した。一方、東日本の日本海側と沖縄・奄美は降水量が少なかった。

この先の天候

1か月予報(平均気温)

 暖かい空気に覆われやすいため、北・東・西日本の向こう1か月の気温は高い見込み。沖縄・奄美は湿った空気の影響を受けにくいため、向こう1か月の降水量は少なく、向こう1か月の日照時間は多い予想となっている。

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