注目の新人がズラリ 開幕直前のルーキー・パワーランキング

メジャーリーグ公式サイトではジョナサン・マヨが2021年シーズン開幕直前のルーキー・パワーランキングを公開している。通常のプロスペクト・ランキングとは異なり、来年以降の成長などは考慮せず、予想される今季の活躍だけが選考材料となる。1位はケブライアン・ヘイズ(パイレーツ)、2位はランディ・アロザレーナ(レイズ)と各リーグの新人王最有力候補がランクイン。なお、このランキングはシーズン中にも随時アップデートされる予定となっている。

1位 ケブライアン・ヘイズ(パイレーツ)
昨年9月にメジャーデビューし、24試合に出場して打率.376、5本塁打、11打点、OPS1.124の好成績をマークした三塁手。9月の月間最優秀新人に選出され、新人王投票で6位にランクインしたが、今季も新人王資格を残している。オープン戦でも17試合で打率.431、2本塁打、9打点、OPS1.208と絶好調。高い評価を与えられている三塁の守備にも注目だ。

2位 ランディ・アロザレーナ(レイズ)
昨年のポストシーズンで10本塁打を放つ大暴れを見せ、リーグ優勝決定シリーズではMVPに選出された強打の外野手。ポストシーズンでの歴史的な活躍ばかりが注目されるが、レギュラーシーズンでも23試合で7本塁打を放ち、OPS1.022の好成績を残した。オープン戦は15試合に出場して打率.237、0本塁打、1打点、OPS.546と低調だった。

3位 アンドリュー・ボーン(ホワイトソックス)
開幕からのレギュラー起用が濃厚なスラッガー候補生。2019年ドラフト1巡目(全体3位)指名で入団し、マイナー経験は55試合(245打席)だけだが、DHのレギュラーとして起用される見込み。本職は一塁だが、エロイ・ヒメネスの離脱により左翼を守る可能性もある。オープン戦で出塁率.375を記録するなど、打撃の完成度は非常に高い。

4位 イアン・アンダーソン(ブレーブス)
昨年8月にメジャーデビューし、6先発で3勝2敗、防御率1.95という好投を見せた右腕。ポストシーズンでも4先発で2勝0敗、防御率0.96と見事な活躍を見せ、新人王投票で7位タイにランクインしたが、新人王資格は残っている。オープン戦では5先発で防御率6.38と打ち込まれたが、先発ローテーションの一角として活躍が期待される。

5位 ディラン・カールソン(カージナルス)
カージナルスが年俸の大部分を負担してデクスター・ファウラー(エンゼルス)を放出したことにより正右翼手の座を与えられた外野手。「20-20」(20本塁打・20盗塁)をクリアできるポテンシャルを秘め、昨年はシーズン最終戦とポストシーズンで4番を任された。ハリソン・ベイダーが故障から復帰するまでのあいだは正中堅手を務める。

6位 シクスト・サンチェス(マーリンズ)
昨年の新人王投票でアンダーソンらと並んで7位タイにランクインしたエースポテンシャルの右腕。ヘイズやアンダーソンと同様に、今季も新人王資格を残している。オープン戦では3先発で8イニングを投げ、2勝0敗、防御率1.13と安定したピッチングを披露。調整が少し遅れているため、マイナーで開幕を迎える予定となっている。

7位 ボビー・ダルベック(レッドソックス)
「恐怖の9番打者」として活躍が期待される若き長距離砲。昨年8月末にメジャーデビューすると、23試合で8本塁打を量産し、オープン戦でも19試合で打率.298、7本塁打、16打点、OPS1.165と自慢のパワーが爆発した。マイナー時代から対戦相手のレベルが上がったときの適応能力の高さに定評があり、新人王有力候補の1人となっている。

8位 ライアン・マウントキャッスル(オリオールズ)
昨年8月にメジャーデビューし、35試合で打率.333、5本塁打、23打点、OPS.878の好成績をマークした若き好打者。新人王投票では1ポイントを獲得して8位タイにランクインした。オープン戦では17試合で4本塁打を放ったものの、打率.235、出塁率.245と物足りない成績。昨季の活躍がフロックでなかったことを証明できるか注目だ。

9位 ニック・マドリガル(ホワイトソックス)
抜群のコンタクト能力を誇る巧打の二塁手。2019年にマイナーで120試合に出場して打率.311、4本塁打、55打点、35盗塁をマークし、532打席でわずか16三振という驚異的な数字を残した。昨年7月末にメジャーデビューすると、29試合で打率.340を記録。オープン戦でも10試合で打率.357をマークしており、首位打者争いに加わる可能性も。

10位 クリスチャン・パチェ(ブレーブス)
ゴールドグラブ級の守備力に高い評価が与えられている外野手。オープン戦では17試合で打率.184、0本塁打、3打点、OPS.578に終わったが、ハイレベルな守備力を武器に正中堅手の座を勝ち取った。下位打線で気楽に打席に入るなかで経験を積み、打撃力が向上していけば、新人王を受賞するチャンスも出てくるかもしれない。

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