【Bリーグ】あきれた暴力&暴言の指導者2人を処分 通報で問題発覚

島田慎二チェアマン

バスケットボール男子のBリーグは2日、愛媛オレンジバイキングスの庄司和広監督(46)による暴力行為、新潟アルビレックスBBの小菅学代表取締役社長兼ゼネラルマネジャー(GM=47)によるパワハラ行為を発表。それぞれ裁定委員会に諮問し、制裁を決定した。

庄司監督は2020年8月ごろ、自分の練習の番を終えた後、再度練習に戻ったA選手を「入りが遅い」と勘違い。A選手を叱責するとともに、手拳(裏拳)でみぞおちを殴打したという。

また、同年12月1日、チーム全体でインフルエンザ予防接種を受けるため集まった際、A選手に対して突然、左肩(三角筋部分)を手拳で6回殴打。同年7月から12月にかけ、ミスなどをした複数の選手に対して頻繁に暴言を吐いていたことも認められた。

Bリーグは「A選手に対する暴力は、暴行罪(刑法第208条)にも該当する行為。当該暴力行為及び上記暴言等はヘッドコーチという強い優位性を背景に、指導等の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与え、またはチーム環境を悪化させる行為であることからパワーハラスメントに該当」としている。同監督には「3か月間の公式試合に関わる職務全部の停止」の制裁が下された。

一方、小菅GMは2021年1月30日、試合後にチームホテルで約2時間20分にわたってスタッフと面談した際に侮辱的、人格否定的、恫喝的な発言を行った。翌31日には面談によって不安定な精神状態に陥っているスタッフに対して反省文を強要したという。

Bリーグは「代表取締役社長兼GMという強い優位性を背景に、指導などの適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与え、又はチーム環境を悪化させる行為」とパワハラを認め、けん責および制裁金50万円を科した。

Bリーグは両案件について「『豊かなスポーツ文化の振興および国民の心身の健全な発展に寄与する』というBリーグの目的に反する悪質なものであり、Bリーグや公益財団法人日本バスケットボール協会、ひいてはバスケットボール界全体の価値を貶めるものであり、厳に慎むべきものである」としている。

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