【柔道】阿部一二三 グランドスラム大会優勝で東京五輪へ収穫

阿部一二三

柔道のグランドスラム(GS)アンタルヤ大会(1日、トルコ)男子66キロ級を制した東京五輪代表の阿部一二三(23=パーク24)が、五輪金メダルへ収穫を手にした。

2日、オンラインで取材に応じた阿部。1年2か月ぶりの国際大会では、警戒してくる外国勢相手に、袖釣り込み腰や大外刈りで一本を奪うなど、多彩な攻めで強さを見せつけた。「担ぎも通用したし、最後も足技でしっかり決めきれた。技のキレはさらに進化していったのではないかと思う」と自身の成長を感じた。

今大会出発直前に、〝平成の三四郎〟と呼ばれた1992年バルセロナ五輪男子71キロ級金メダリストの古賀稔彦さんが53歳の若さで死去。「古賀先生が亡くなったことを聞いて、何が何でも勝ちたいと思っていた」と、憧れの先輩へ捧げる勝利でもあった。

古賀さんらが築いてきた日本柔道の伝統を引き継ぐ存在の阿部。「もっともっと進化して最高のパフォーマンスを出したい」と3か月後に迫る東京五輪金へさらに気合を入れた。

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