【競泳】日本記録更新も慢心なしの松元「死ぬ気で頑張りたい」

日本記録で1位の松元克央

競泳・日本選手権兼東京五輪代表選考会第3日(5日、東京アクアティクスセンター)、男子200メートル自由形決勝が行われ、松元克央(24=セントラルスポーツ)が自らの日本記録を更新する1分44秒65の好タイムで優勝。派遣標準記録(1分45秒76)を突破し、東京五輪代表入りを決めた。

これが〝新ガツオ〟の実力だ。かねて今大会は1分44秒台を目標に掲げており、決勝の舞台で有言実行の泳ぎぶりを披露。「やっぱり44秒出ると思っていても、出せたときはうれしい。結果につなげないといくら出る実力を持っていても意味がない。しっかり自分の実力が確認できたとタッチした瞬間に思った」と安堵の表情を見せた。

ラストスパートからも覚悟が垣間見えた。最後の5メートルは息継ぎなしでフィニッシュ。「体が動かなかったが、本当にめっちゃくちゃ練習してきて、動かない中でもどうにかして動かすような練習をしてきた。何が何でもその実力を出したいと思った。その思いで最後5メートルはノーブレでがむしゃらに泳いだ」と振り返った。

今回の記録は、前回のリオデジャネイロ五輪金メダル相当。しかし「このタイムを見て世界もレベルを上げてくる。それに負けないくらい僕もレベルを上げていきたい」と満足する様子は見られない。

「(指導を仰ぐ)鈴木陽二先生(71)もずっと話している通り、44秒前半を出せば五輪の金メダルも見える。あと3か月、この0・何秒を縮めるために死ぬ気で頑張りたい」

好記録を出しても慢心なしのカツオ。東京五輪ではさらにひと皮むけた姿が見られそうだ。

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