赤シャツ着用 走って見守り パトランで地域防犯

そろいの赤いTシャツを着て大淀地区内をパトロールする「パトラン」メンバーら。月に1回ごみ拾いも実施している

 ランニングをしながら地域を防犯パトロールする活動「パトラン」が、宮崎市の大淀地区で行われている。そろいの赤いTシャツを着た、地元中心の7人が、地区内の隅々まで目を配れる利点を生かしている。中心で取り組む田代智和さん(43)=同市天満町=は「安心安全な地域づくりに貢献できれば」と意気込む。
 パトランJAPAN(福岡県宗像市)によると、パトランは2013年に福岡県で始まり、現在は全国で約2千人が参加。本県では大淀地区で19年から始動し、会社員やパートなど20~50代の男女が活動している。
 各自がランニングやウオーキングをしながら危険箇所をチェック。田代さんは「車で行きづらい細い路地まで見回ることができるのはランナーだけ」と胸を張る。時間帯や距離に指定はなく、続けやすいのも魅力。小中学校での朝のあいさつ運動や、毎月第3月曜日のごみ拾いも実施している。
 多い日で1日30キロ以上走る田代さんは、走る前に県警からの不審者情報メールに目を通し、情報があった地区外のエリアまでパトロールに出ることも。昨年地区周辺で強盗未遂が発生した際には、周辺の小中学校からパトロールを頼まれるなど、パトランの認知度の高まりを実感。「赤いTシャツを着て地区を回るだけで、犯罪の抑止にもつながると思う。今後は警察や行政とも連携していきたい」と見据える。
 メンバーの申し込みは田代さん(miyasiriku@yahoo.co.jp)まで。

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