中日・柳が10日ヤクルト戦先発へ 〝因縁〟の村上に「チームがどうというより僕」

10日のヤクルト戦先発に向けて練習した柳

中日の柳裕也投手(26)が10日のヤクルト戦(バンテリン)で先発するが、相手主砲・村上に対して対抗心を燃やしている。

9日にバンテリンドームで行われた全体練習に参加。ランニングやキャッチボールなどで汗を流した。今季2度目の登板となった3日の阪神戦(京セラ)では打線の援護に恵まれずチームはサヨナラ負けを喫したが、8回2安打無失点と圧巻の投球を披露した。

前回好投した要因について「技術も精神的にも本当にいろいろある」としながらも「まだ1試合しかいい投球ができていないので、満足していない。これを継続できて初めて自分のものにできたとなると思う」と気を引き締めている。

今回対戦するツバメ打線は、前日8日の広島戦(神宮)で15安打11得点と大暴れしており「昨日もそうでしたけど打線が活発で、打力があるチームで良い打者が多い」とし、警戒する打者を聞かれて「毎試合、特に誰というのは(ない)。チームとして考えていきたい」と説明した。

ところが、相手の不動の4番・村上の名前を直接振られると「僕、打たれてますからね。そこはチームとしては関係なく、僕の対戦。チームがどうというよりは僕ですね」と珍しく対個人を意識。ここまで右腕が村上退治に燃えるのもオープン戦での与田監督の苦言が関係しているのか…。

開幕前の3月14日のヤクルト戦(神宮)では6回8安打5失点で降板。3ー0でリードした2回の先頭で村上に2ボール2ストライクから四球を与え、後続に3連打を浴びて同点に追いつかれた柳に対して「先頭の村上の四球。主力相手に逃げたような投球ではチームの士気も下がる」と普段は温厚な指揮官が珍しく〝個人口撃〟を行った。

村上への対抗心はこの指揮官の叱責発言が根底にありそうだが、柳は「全く気にしてないです。それがあるから別に明日、特別な感覚があるとかはないですし、全くないです」と否定した。

ここまで今季0勝1敗といまだ勝ち星のない柳。開幕投手の福谷が爪の不具合により先発を回避した状況もあるだけに、10日のヤクルト戦ではチームの士気を上げるような気迫ある投球で村上を筆頭にしたツバメ打線を抑え込み、今季初勝利をゲットしたいところだ。

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