フンボルトペンギン赤ちゃんすくすく成長 長崎ペンギン水族館 親元離れて訓練中

生後5日ごろの赤ちゃん(長崎ペンギン水族館提供)

 長崎市宿町の長崎ペンギン水族館で誕生したフンボルトペンギンの赤ちゃん2羽がすくすくと成長している。4月から親元を離れ、飼育員の元で餌を食べる訓練がスタート。旅立ちの春、ペンギンたちも新たな一歩を踏み出した。
 フンボルトペンギンは、南米のチリやペルーなどに生息し、胸にある黒い帯模様が特徴。同館が飼育するペンギンの中でも最多の60羽を飼育しており、赤ちゃんの誕生は2年ぶり。
 両親が交互に卵を温め、2月26日と3月1日に生まれた。ふ化当初は90グラム程度だったが、4月7日時点で約2千グラム、体長は約30センチになった。ひな特有のふわふわとした「綿羽(めんう)」も、表面が固く、水をよくはじく大人の羽に生え替わっているという。
 今月始まった訓練は、飼育員が投げた餌を空中でキャッチし食べるのが目標。うまく食べられなければ、他のペンギンに横取りされてしまう。2羽は朝昼晩の3回特訓し、それ以外の時間は寄り添って寝ている。空中キャッチを習得し、体調などが整ってから一般公開できるという。
 2羽の飼育を担当する玉田亮太さん(31)は「2羽も新しい環境で頑張っている。(新年度も始まり)ペンギンから頑張る力をもらってほしい」と話した。2羽の成長過程は同館公式会員制交流サイト(SNS)で配信中。一般公開は6月頃を予定している。

4月7日時点の赤ちゃん(長崎ペンギン水族館提供)

© 株式会社長崎新聞社