【マスターズ】単独首位・松山英樹〝水入り〟で好転「いい感じで打てるようになった」

単独トップに立った松山(ロイター)

【ジョージア州オーガスタ10日(日本時間11日)発】男子ゴルフのメジャー「マスターズ」オーガスタナショナルGC=パー72)3日目、3打差の6位から出た松山英樹(29=LEXUS)は1イーグル、5バーディーの65で回り、通算11アンダーの単独首位に浮上した。

最後のピンチも切り抜けた。18番パー4はティーショットを左のバンカーに入れ、残り174ヤードの2打目はキャリーでグリーンをオーバーしてしまう。

左足下がりからの難しいアプローチだったが、グリーン手前の傾斜で絶妙のクッションを効かせ、50センチにつけてパーセーブ。この時点で2位に3打差の単独首位でホールアウトした。

「少しドタバタした」と振りかえる前半は、7番のバーディーひとつ。11番パー4のティーショットを右の林に曲げたところで雷による中断とななった。

1時間ほどの〝水入り〟で「グリーンのスピードが落ちて、いい感じで打てるようになった」と話した松山。中断後の最初のショットは前方の枝をよけて低く打ち、6メートルに乗せてバーディーを奪う。

12番パー3は右3メートルに乗せて連続バーディー。通算7アンダーで首位に並んだ。

13番パー5は2オンに成功したものの、3パットのパー。それでも15番パー5でこの日のハイライトともいえるショットを放った。

残り208ヤード。左サイドのピンを5番アイアンで果敢に攻めると、2メートルにオン。イーグルを奪って通算9アンダー、ついに単独首位に立つ。

それでも松山の勢いは止まらず、16番パー3は1メートル。17番パー4も3メートルを決め、通算11アンダーまで伸ばした。

「この3日間、あまり波を立てることなく怒らないでできた。明日(最終日)は、そういうことが大事になってくると思うので、それができればチャンスはあるんじゃないかと思います」

日本初のグリーンジャケットへ向けての残り18ホールは、穏やかな心でプレーすることをめざす。

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