虎の黄金ルーキー・佐藤輝に期待される記録的「甲子園初アーチ」

甲子園初アーチが期待される佐藤輝

阪神が11日のDeNA戦(横浜)に3―2で快勝し、今季2度目の3連戦3連勝で貯金「7」とした。9日の同戦で場外弾を放った黄金ルーキー・佐藤輝明内野手(22)も、勝ち越し点につながる一打でチームに貢献。13日からの本拠地6連戦へチーム、個人ともに弾みをつけたなか、聖地・甲子園における佐藤輝の新たな〝見どころ〟も浮上している。

開幕ダッシュ大成功の阪神にとって、その逆の状態の現在のDeNAとは勢いが違いすぎた。

この日も猛虎は初回から2点を奪取。さらに4回には先頭・佐藤輝がDeNA・坂口から「ボール球を見れて(見逃せて)最後、しっかりと甘いとこ打てたのでよかったです」と右中間突破のプロ初二塁打で出塁。同じ新人・中野の適時打で3点目のホームを踏み、先発・ガンケルからの4投手の継投で逃げ切った。

進撃を続けるチームとともに、存在感を発揮している佐藤輝に「次の期待」として膨らむのが、13日からの広島、ヤクルトと続く本拠地6連戦での「甲子園初アーチ」。新人ながらチームトップとも言える規格外の打球を放つ佐藤輝には、甲子園球場で今季から導入のあるファンサービスの火つけ役としての期待も膨らんでいる。弾道測定器「トラックマン」による詳細解剖だ。

レーダーによる弾道追尾システムは、球界では投手・野手のパフォーマンスデータ解析として幅広く使用されており、甲子園球場でも5日の巨人との本拠地開幕3連戦から、猛虎戦士の本塁打が出た際には同機器により、本塁打の「速度」「角度」「飛距離」の3項目を掲示。すでに〝第1号〟はサンズが中堅バックスクリーンに放ち、この時は「打球速度166キロ・角度30度・129メートル」が球場に表示され、話題を呼んだ。

佐藤輝に待望の聖地初アーチが出た際にも、レーダーが正常に反応しさえすれば、その〝詳細〟は明かされる見込み。すでに、9日の試合では横浜スタジアムの右中間に推定飛距離140メートルの場外弾を放って、同僚の藤浪らを「ドン引き」させたばかり。聖地でも同レベルの一撃が再現となれば、掲示予定の弾道データは猛虎ファンでなくても、球界注目のデータになる可能性もある。

「本塁打の出にくい」甲子園で放ったサンズの一撃は、最も放り込むのが困難なスポット。表示された項目の数値はハイレベルなものと想像できるだけに、佐藤輝が聖地初弾でどんな数値を弾き出すかにも注目が集まるところだ。

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