男子200メートルバタフライで東京五輪代表に内定した本多灯(ともる、19=アリーナつきみ野SC)がさらなる高みを見据えている。
6日の日本選手権では、同種目で1分54秒88の自己ベストをマーク。日本記録保持者の瀬戸大也(26=TEAM DAIYA)を下し、2連覇を果たしたが、12日のオンライン取材では「(1分)54秒出したときもうれしかったけど、目標タイムが53秒だったので、出せなくて悔しい思いもあった。54秒じゃ(五輪)本番は戦えない」と悔しさをにじませた。
兄からのプレゼントも受け取らないことにした。2人の兄から祝福のメッセージをもらった中、上の兄から「好きなものを買ってやるから考えておけよ」と言われたというが「浮かれるタイムじゃなかったので『勝ってもらうほどではない』と言った。改めて(五輪)本番で力を出さないと意味がない。本番で(力を)出して自分のほしいものを考えて、買ってもらいたい」と目をぎらつかせる。
名前の〝灯〟は「周りを明るく照らせるような存在になってほしい」との思いから名付けられた。現在も新型コロナウイルスの影響で暗いニュースが相次いでいるからこそ「名前からして自分の中では明るい性格だと思っている。それをレースでも見せつけて、日本中を明るく、沸かせたい」と気合は十分だ。
「自分の目標は五輪で大也さんと一緒に表彰台に上ること」。初五輪で名前のごとく、最高の輝きを放ってみせる。